話者ラベル付きの文字起こしを、どこまで整えるか
文字起こし・AI文章の整形コラム
複数人の会話を文字起こしすると、発言者ごとにラベルが付いた形で出てきます。
「話者1」「SPEAKER_00」「A」。表記はサービスによって違いますが、行頭に置かれる点は共通です。
このラベルをどう扱うかで、後の作業量が変わります。
ラベルは正しいとは限らない
先に押さえておきたいのは、話者の割り当てが必ずしも合っていないことです。
同じ人の発言が途中から別のラベルになる。2人の声が重なった箇所で入れ替わる。短い相槌が、直前の話者に吸収される。
このあたりは珍しくありません。
音を聞き直さない限り、どこが間違っているかは分かりません。
文字だけを見て直せる範囲には限りがある、という前提で作業に入ることになります。
残すか、消すか
最初に決めるのはここです。
残すのは、誰が言ったかが意味を持つ場合です。複数人の議論、質疑応答、対談。発言の帰属が変われば内容も変わります。
消してよいのは、実質1人が話している場合です。自分の音声メモ、講演、ナレーション。
この場合、ラベルは読みにくさを足しているだけになります。
判断を後回しにすると、整形が終わったあとで消すことになり、行の詰め直しが発生します。先に決めておくほうが早いです。
残す場合にやること
まず、番号が何を指しているかを確認します。
ラベルの番号は、登場順などで機械的に振られます。人に固定されているわけではありません。
別の日の会議を同じ形式で起こしても、同じ人が同じ番号になる保証はありません。複数回ぶんをまとめて扱うなら、回ごとに誰が何番かを控えておかないと、後で突き合わせられなくなります。
次に、実名へ置き換えるかを決めます。
社内で回す議事録なら実名のほうが読みやすくなりますが、外に出す可能性がある文書では、置き換えないほうが安全な場合もあります。判断が付かないうちは、ラベルのままにしておくほうが戻しやすいところです。
最後に、連続する同じ話者の発言をまとめます。
一文ごとに行が切れてラベルが繰り返されている出力は、まとめるだけでかなり読みやすくなります。
用途で、かける手間を変える
どこまでやるかは、その文書を誰が読むかで決まります。
自分が後から見返すだけなら、ラベルは出力のままで構いません。誰の発言かは読めば分かります。
社内で共有するなら、表記の統一と、同じ話者の連続発言のまとめまではやっておくと読む側が楽になります。
外に出す文書なら、ラベルの割り当てが合っているかの確認まで必要です。ここだけは音を聞き直す工程が入ります。
手間の大半は最後の段階に集中します。外に出すかどうかを先に決めておくと、無駄な作業を避けられます。
ケバ取りとの順番
ラベルを整えるのと、フィラーを取るのと、どちらを先にやるか。
ケバ取りを先にするほうが作業量は減ります。相槌だけの行が消えると、その行のラベルも一緒に消えるためです。
行単位で処理するツールであれば、行頭に置いたラベルはそのまま残ります。
ただし、相槌を消すと発言の応酬がなくなり、会話の流れが読み取りづらくなることがあります。
議論の経過を残したい文書では、相槌をどこまで消すかを先に決めておくほうがよいところです。
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