長い文字起こしをAIに渡すとき、どこで分けるか
文字起こし・AI文章の整形コラム
1時間の会議を文字起こしすると、それなりの分量になります。
日本語の話し言葉は1分あたり300字から400字程度と言われるので、1時間なら2万字前後です。
これをそのままAIに渡すと、うまくいかないことがあります。
全部渡すと後半が薄くなる
長い入力を渡したとき、前半の内容には細かく触れるのに、後半の扱いが雑になる。
要約を頼んだのに、後半の議題が1行で片付けられている。
こういう出方をしたら、入力が長すぎるサインです。
エラーが出るわけではないので、結果を読むまで気づきません。
先にケバ取りする
分ける前にやっておくと得なのが、フィラーと相槌の除去です。
話し言葉には、内容に関わらない要素が相当量含まれています。
これを先に落とすと、分量が減ります。分割の回数が減れば、それだけ文脈が切れる箇所も減ります。
順番としては、ケバ取り、分割、AIに渡す、の順です。
時間で切るか、話題で切るか
分け方は2通りあります。
時間で機械的に切る方法は、作業が簡単です。ただし議論の途中で切れるため、その話題の結論が別のかたまりに入ってしまいます。
話題で切る方法は、結果が良くなります。かわりに、どこが切れ目かを人が判断することになります。
議事録のように議題が決まっているものは、話題で切るほうが素直です。
議題のない雑談や、話が行き来する打ち合わせは、時間で切って後からまとめ直すほうが早いこともあります。
分けると文脈が失われる
分割で起きる問題は、各かたまりが単独では読めなくなることです。
途中から始まるので、何の話なのか分かりません。
指示語が前のかたまりを指していると、何を指しているかも分かりません。
対処として、それぞれの先頭に短い説明を足しておきます。
何についての会議か、参加者は誰か、そのかたまりがどの議題にあたるか。3行あれば足ります。
どのくらいで分けるか
明確な基準はありません。渡す先によって扱える量が違いますし、同じ相手でも内容によって変わります。
実務的には、一度そのまま渡してみて、後半の扱いが雑になっていたら分ける、という進め方で足ります。
最初から細かく分けると、文脈が切れるぶんだけ結果が悪くなることもあります。
分けずに済ませる方法
分割の前に試す価値があるのが、2段階に分ける進め方です。
1回目は、全体を渡して議題の一覧だけを出させます。細かい内容は求めません。
2回目以降は、議題ごとに該当箇所だけを渡して、そこを詳しく扱わせます。
こうすると、全体の見取り図を保ったまま、個々の処理は短い入力で済みます。
機械的に切るより手数は増えますが、話題が行き来する打ち合わせではこちらのほうが結果が安定します。
結合するときの重なり
分けて処理した結果をつなぐと、同じ内容が複数のかたまりから出てくることがあります。
切れ目をまたいだ話題は、両方のかたまりで扱われるためです。
つないだあとに通しで読んで、重複を落とす工程を見込んでおいたほうがよいところです。
分割は手間を減らす方法ではなく、精度を保つための方法です。
まとめる工程が最後に残ることは、前提にしておくほうが計画を立てやすくなります。
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